第三の手記
私は成人を迎え、今年で二十一になります。
酒も覚え、遊び方も変わってきました。
週末の夜は悪友アツシと共に過ごすことが
多かったです。
(無論、最強の性欲を持つ2人でした。)
2人はよく相席ラウンジに足を運びました。
酔いが回って、二件目にカラオケに誘うというのが
私たちの常套手段でした。
そこでイチャイチャパラダイスをして、
ホテルに誘うのが私の狙いでした。
勿論、必ずしもカワイイ子が出てくるとは限りませんし、カワイくてもずっと携帯を誘ってノリの悪い子もいます。
その度に、こちらは高い金だけを払い、
引き換えに虚無感を頂くのです。
そして、そのような女の子は
たくさんいるのです!!!
終電を逃した私たち2人は、暗い夜道を
地獄のような顔で歩きました。
近くの公園でタバコを吸い、
「これからどうする?」という言葉を繰り返しました。
相席ラウンジでは女の子は
付いてきませんでしたが、
代わりに強い性欲だけが私たちの背中を押してくるのです。
「抜きいくか。」
私は重い口を開きました。
アツシも頷き、2人は中洲の方へ歩きました。
(中洲とは福岡の繁華街のことである。)
これほどの敗北感はありません。
万を超える金を払い、性欲を満たそうとしているのですから。
2人は喋らずとも、この敗北感に毎回押しつぶされそうになるのです。
やがて私は不本意ながらこう言うのでした。
「2980にするか。」
2980とは、その名の通り2980円で
手のみのサービスを受けられるお店です。
私たちは閉店間際に滑り込み、
結局2980円で性欲を満たすのでした。
そんなアツシは今日(8/1)が誕生日らしいです。
「おめでとう。また相席なり麻雀なり行こう」
と友達の下村も言っていましたよ。
追記
この物語は第一の手記から
全てフィクションであります。